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寒くないのに手・体が震える

寒くないのに手・体が震える

寒くないのに手・体が震える気温・体温が低いわけでもないのに、手や体が震えるということはありませんか?
短時間の1回きりのことであり、他に症状もないようであれば、まず心配はありません。しかし、症状が続く・繰り返される、他にも症状があるといった場合には、何らかの疾患を疑い、当院にご相談ください。
脳卒中などの命にかかわる疾患が原因になっていることもあります。

このような症状は
早急に受診してください

寒くないのに手や体が震える症状は、単なる一時的な体調不良の場合もありますが、重篤な病気が原因となっている可能性もあります。
以下の症状は、命に関わる疾患の可能性があるため、迷わず早急に医療機関を受診してください。
特に、症状が急激に現れた場合は、119番に通報し、緊急対応を求めることをおすすめします。

このような症状は早急に受診してください
  • 意識がぼんやりする、または意識を失う
  • 言葉がうまく出ない、またはろれつが回らない
  • 片側の手足に力が入らない、または麻痺がある
  • 動悸や胸痛がある
  • 高熱がある
  • 震えが止まらず、全身に広がる
  • 息苦しさやめまいを感じる
  • 極端な疲労感や倦怠感を伴う
  • 精神的な混乱や異常な興奮がある
  • 低血糖、甲状腺機能亢進症、または中枢神経系の問題の可能性があります。
  • 頭痛や視覚の異常を伴う

寒くないのに手・体が震える
原因と病気

脳卒中

脳梗塞や脳出血の症状として、手や体の震え、しびれといった症状が現れることがあります。呂律が回らない、人の言葉が理解できない、頭がボーッとする、吐き気などの症状がある場合には、すぐに医療機関を受診する必要があります。

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てんかん

脳の神経細胞が過剰に働くことで、手足や全身でのけいれん、異常な感覚、意識の消失などが起こる病気です。原因としては脳の形態異常や外傷、脳炎、脳症、脳梗塞、髄膜炎などが挙げられますが、はっきりと特定できないケースが多くなります。

詳しくはこちら

本態性振戦

手・腕、顔などに、左右対称の震えが起こる病気です。字を書く時だけ手が震える、人と会話をする時だけ声が震えるといったように、状況・精神状態が変化した時に症状が現れることが多くなります。興奮に伴う交感神経の活発化が影響して発症するとの指摘があります。

パーキンソン病

ドーパミン神経細胞の破壊によって、ドーパミンが減少することで発症する病気です。安静にしている状況であっても、手足の震え、筋肉の硬直などが起こり、歩行障害をきたします。震えなどの症状は、初期には片側性ですが、進行すると両側性となります。

甲状腺機能亢進症

甲状腺が過度に活発になり、甲状腺ホルモンが多くなりすぎる病気です。新陳代謝が亢進することで、震え、多汗、動悸、息切れ、体重減少、ほてり、眼球突出など、さまざまな症状が引き起こされます。代表的な原因として、バセドウ病が挙げられます。

薬剤性振戦

抗うつ剤、抗めまい薬、気管支拡張剤、抗精神病薬、吐き気止めなどの薬の副作用として、手足の震えが起こることを指します。「振戦」とは、「震え」を意味します。処方医と連携し、薬の変更・減量・中止などの対応をとります。

脳腫瘍

ほとんどは良性ですが、大きくなって脳を圧迫すると、頭痛やめまい、麻痺、痙攣・震えなど、さまざまな症状を引き起こします。手足が突っ張るような痙攣、ガクガクとした震えなどが見られることが多くなります。

眼瞼痙攣

まぶた(眼瞼)で起こる痙攣です。はっきりとした原因は解明されていませんが、睡眠不足、過労、ストレスなどが影響するものと考えられます。軽度であれば経過観察に留めますが、日常生活に支障をきたすような場合は治療を行います。

片側顔面痙攣

顔の左右の片側の筋肉で、意図しない痙攣が起こる病気です。多くは目のまわりで発症しますが、悪化して頬や口まわりへと範囲を広げることがあります。動脈硬化によって蛇行した血管が、顔面神経に触れることで痙攣を起こすものと言われています。

手・体が震える時の検査

手や体が震える(振戦)は、さまざまな原因で起こる可能性があり、適切な診断を行うことが重要です。
当院では、高性能の設備を活用し、振戦の原因を詳しく調べるための検査を実施しています。

問診と診察

振戦の特徴を把握するために、次のようなポイントを確認します。

  • 振戦の起こるタイミング(安静時、動作時など)
  • 震えの強さや頻度
  • 家族歴や薬剤の使用状況

また、神経学的診察を行い、反射や筋力、感覚異常の有無を評価します。

MRI検査

MRI(磁気共鳴画像)では、脳内の異常を詳細に確認します。特に以下の疾患が疑われる場合に有効です。

  • パーキンソン病
  • 脳血管障害(脳梗塞や脳出血)
  • 脳腫瘍
  • 脳の変性疾患

脳波検査

てんかん発作など、中枢神経系の異常が震えの原因となる場合、脳波検査で確認します。

血液検査

振戦を引き起こす全身的な要因を調べるため、以下の検査を行います。

  • 甲状腺ホルモン検査:甲状腺機能亢進症が疑われる場合
  • 血糖値測定:低血糖が震えの原因となることがあります
  • 電解質検査:ナトリウムやカリウムの異常を確認

神経伝導速度検査
(必要に応じて)

末梢神経の異常を調べるため、手や体の神経伝導速度を測定します。

体の震えが止まらない時の対処法

体の震えが止まらない時の対処法震えの原因はさまざまであるため、「こうすれば必ず、簡単に治まる」という方法はありません。
一般的に震えを軽減・解消する効果が期待できる方法としては、リラックスすることが挙げられます。緊張を伴う状況から離れる、深呼吸をする、座る・横になる、水をひと口飲むなどの方法を試してみてください。
なお医療機関を受診し、震えの原因となる病気が見つかった場合には、その治療を行うことで症状の改善・解消が期待できます。疾患に応じて、薬物療法、生活習慣指導、手術などが行われます。

寒くないのに手・体が震える時は当院まで

寒いわけでもないのに手や体が震えるという時には、さまざまな病気の可能性を考えながら診療にあたる必要があります。特に注意が必要なのが、脳卒中です。治療が遅れると、命を落としたり、後遺症が残ってしまうことがあります。
必要に応じて病院・他診療科と連携し、患者様の健康と安心を取り戻すサポートをさせていただきますので、異常な震えに気づいた時には、お早めに当院にご相談ください。

よくある質問

突然体がブルッと震える現象は何ですか?

突然体がブルッと震える現象は、体温調節や自律神経の反応によるものが一般的です。この現象は寒さや恐怖、興奮などの刺激によって引き起こされることがあります。また、過度のストレスや不安、急激な血糖値の低下なども原因となることがあります。特に体調が悪化している場合や頻繁に震えが起こる場合は、健康問題が関与していることも考えられるため、専門の医師に相談することをお勧めします。

手や体が震える時、栄養不足も原因ですか?

栄養不足が原因で手や体が震えることがあります。特に、ビタミンB1やB12、鉄分、マグネシウムなどが不足すると神経系に影響を与え、震えを引き起こすことがあります。また、低血糖や脱水も震えの原因となることがあります。震えが続く場合は、栄養バランスの見直しとともに、健康状態を確認することが重要です。必要に応じて医師に相談し、適切な栄養補給を行いましょう。

ストレスで手や体が震えるのは病気ですか?

ストレスによる震えは、必ずしも病気を意味するわけではありません。ストレスや不安が高まると、体は自律神経の働きで震えを引き起こすことがあります。しかし、ストレスが頻繁に震えを引き起こす場合や他の症状(例:不安感、動悸、めまいなど)を伴う場合は、ストレス関連の疾患や精神的な問題(例:不安障害)が関与していることがあります。

寝る時に手や体が震えるのはなぜですか?

寝る前や寝ている間に手や体が震える現象は、以下のような原因が考えられます。

筋肉のリラックス反応

入眠時、筋肉がリラックスする過程で一時的に震えやけいれんが起こることがあります。これは健康な人にもよく見られる現象です。

低血糖

エネルギー不足が夜間に震えを引き起こすことがあります。

睡眠時無呼吸症候群や神経疾患

睡眠中の震えが頻繁に起こる場合は、これらの疾患の可能性もあります。症状が続く、または他の異常を伴う場合は、一度専門医にご相談ください。